歯の痛みは年末に起こりやすい?
「最近しみるようになった」「噛むとズキッとする」「急に痛みが強くなった」というご相談が増えています。
実は、歯の痛みが年末に集中するのにはいくつかの理由があります。
◆ 年末は“食いしばりの季節”?
仕事の締め切り、忘年会、家事、大掃除…
気づかないうちに、心も体も忙しくなるのが年末です。
ストレスや疲れが溜まると、無意識に 食いしばりや歯ぎしり が強くなる傾向があります。
その結果、
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噛むと痛い
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朝起きると顎がだるい
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歯の根元がズキッとする
といった症状が出やすくなります。
「歯が悪くなった」というより、負担が一気にかかる時期だと言えます。
◆ 冬の冷たい空気がしみる原因に
外を歩いているとき、冷たい空気を吸い込んで「キーン」としみることはありませんか?
冬は気温が低く、露出した歯の根元や摩耗した部分が刺激を受けやすいため、
知覚過敏の症状が強く出やすい季節です。
特に、歯ぐきが下がっている方や、エナメル質が磨耗している方は敏感になりやすく注意が必要です。
◆ 甘いもの・お酒・酸っぱい飲み物…年末は“歯が疲れる”食生活
クリスマス、忘年会、お歳暮、新年会。
年末年始は甘いもの・アルコール・炭酸飲料などが増える時期です。
これらは
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虫歯の進行
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歯の表面の脱灰
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酸によるしみやすさ
を招きやすく、歯のトラブルを後押ししてしまいます。
「年末だけでこんなに?」と思われるかもしれませんが、短期間の生活変化が意外と影響します。
◆ 実は鼻? 風邪・副鼻腔炎で起こる“奥歯の痛み”
冬は風邪を引きやすく、鼻の炎症(副鼻腔炎)が増える季節です。
鼻の奥の副鼻腔は、上の奥歯のすぐ近くにあるため、炎症が起きると 歯の痛みとして感じることがあります。
歯に問題がなくても、「上の奥歯だけ痛い」というときは、副鼻腔炎が隠れている場合があります。
◆ 忙しさから受診が遅れ、症状が一気に悪化
「年末は忙しいから、少しの痛みは我慢しよう」
この“先延ばし”が、痛みのピークを年末に作りやすくします。
軽い虫歯や歯周病が進行し、
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急に強く痛み出す
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年末ギリギリに症状が悪化する
というケースが毎年見られます。
◆ 年末に向けてのアドバイス
こんな症状がある方は、早めの受診・チェックがおすすめです。
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冷たいものでしみる
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噛むと痛い
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ときどき歯がズキッとする
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朝、顎がだるい
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風邪のあとに奥歯が痛む
年末は急患が増える時期ですが、早めに診ることで悪化を防げるケースが多くあります。
年末は、ストレス・冷え・食生活の乱れ・風邪などが重なり、歯が痛みやすいタイミングです。
違和感があるときは放置せず、お気軽にご相談ください。

